HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

金が欲しいハリネズミ(Dakar)

ワークショップの床面の掃除を行った。錆び付いているところに酸を塗ること。この酸はかなり強力で肌につくとちくちく痛むし指のささくれにヒットするととんでもなく痛むので気をつけなければならない。

そして床板を金ブラシで清掃。ものすごく力をかけて擦って時間のかかる根気がいる作業だった。ロニーは途中で終わっても良いと言ってくれたそうだけど、せっかくならと全部きれいにした。コリーナが後からロルというフランス人のおじさんを連れてきて船を見学し、ブラッシング作業も手伝ってくれたおかげで全てを終えることができた。

後日、ロニーはそのロルというおじさんが「眺めるだけ眺めていってタダで帰っていきやがった」と不満を漏らしていた。なんともまあ余裕のなさを感じた。

ロニーという男は確かに色々すごい人間なのだけど、この船を含めた自分自身を過剰に守ろうとしているような印象がある。自分以外の全てを基本疑っているハリネズミ的な。コリーナが@客を集めるから船旅のフライヤーを作ろう」と提案した時はまだそのタイミングじゃないと何か捲し立てていたり、ベオママに乗船する以上は金がかかるという認識なのでやってくる人間が何かを提供するかどうかを常にウォッチしている。彼が一番喜ぶときはいつも金の当てが着きそうなタイミング(結局水泡に帰している)なのだけど、単純な話、金が欲しいあれば金をくれる人を見つけなければならない。そのためにはどんどん人と繋がっていかなければならない。

定期的にものすごくストレスフルになって機嫌が悪いことが多いのだけどそれはつまるところ資金不足が原因。自分も人のことを言えたものではないが、彼の金が欲しいのに深いところで人を拒絶している防衛的な雰囲気を見ると「やりたいことやってんだからどーんと構えてろよ」と思ってしまう。

室内に置いてある木彫り人形

船の周りではよく漁師たちが魚を獲っているのを見かける

酸を塗る作業

床板を金属ブラシで磨く。

甲板で夕食