HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

似顔絵は喜ばれる(Malikounda)

セネガルの困窮した生活を強いられるイスラム学徒「タリべ」の支援に取り組むイタリアの非営利団体La Maison De Enfants」の施設に滞在している。

今日は自分にとって二日目の活動日。推定で70〜80人(履けた給食の量で計算)のタリベの子供達が施設に訪れた。始めて活動した10日金曜日の推定400人と比べ、ずいぶん楽な印象だった。月曜日はいつも比較的少人数になるらしい。

今日の給食は大粒のクスクスを煮込んでミルクと砂糖を加えたもの。簡素ながら甘いシチューのような悪くない味わいだった。

学習部屋ではパズルやトランプ、塗り絵など、座ってできる遊び。広くない砂地の庭ではサッカーやボール遊び。

塗り絵本はもう既に塗りつぶされているページばかりのもの、トランプは何枚か無くなっていたり、パズルはピースが無くなっていたり、絵を書くための紙が少なかったり、レゴブロックも少ない。ボールはかなりボロボロで今すぐにでも穴が空いてしまって空気が無くなってしまいそうだ。

日本で学童のアルバイトを少しだけやったことがあるのだけど、その時を思い出してどれだけ日本では物資が豊富だったかを実感する。

自分と同じタイミングで施設に到着しボランティアを開始した旅の友人フェデリコは本日子供たちから大注目を浴びていた。「似顔絵屋さん」になったのである。めちゃくちゃ楽しんでいる子供たちの反応を見て「その手があったか!」と感心。印象深かった。フェデリコは「彼らにとって重要なのは似ているかどうかじゃなく、サッカーのユニホームを描いてあげているかどうかだった」と笑いながら感想を教えてくれた。

自分は自分で今日もポートレート撮影屋さん。ハイテク機器が珍しい社会背景故か、それとも彼らの性格なのか、撮って欲しがる子供は日本よりも多いと感じる。やろうと思えば写真撮影だけで一日忙しくなれると思う。でも結局道具ありきの遊びであり、自分が滞在している期間でしかできないものだからこの環境を考慮すると多用したくないと思う。どんどん飛んでくる撮影のリクエストを無視したりはぐらかしたり、逃げたりする瞬間もたくさんあった。

彼が持っているのはこれから街で売りに行くミント

今日もシャワーと着替えを済ませていく子供たちもちらほら。彼らの宿泊先兼学舎であるダラーDaraaにはこうした設備が皆無である。

中学生くらいの少年が片手に持っていたダラーの教材、クルアーンの内容が書かれた本。

汚れ切った服を手洗いする現地スタッフのソマリ。

自分が確認できている子供たちの日中の仕事は物乞い、ミント売り、そしてゴミ拾い。お昼過ぎになると遊んでいた子供は自分の荷物を持って施設を出発する。

夜はイタリア組が作ってくれたクスクスの大皿をお裾分けいただいた。