HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

生活の質(Akjoujt اكجوجت→Unknown)

7:30のうっすら明るくなってくる空の下、荷物をまとめて走り出す。さらに首都ヌアクショットに向かって自転車を漕いでいく4人のバイクパッカー。昨日テントを張る場所へ案内してくれた人が、ぼくらの進む先にあるガソリンスタンドに勤める友達を紹介してくれて、そこに泊まれるように連絡をつけてくれた。距離は120km。黙々と進んでガススタンドに昼過ぎに到着した。ガススタンドのお兄ちゃん、アフメッドとムサはとてもフレンドリーで、賄いのために作ったお昼ご飯と晩御飯をご馳走してくれた。パスタやお米を手づかみで食べるアフリカンスタイルで久々にお腹がはち切れそうになるくらい満腹にさせてもらった。

アフリカに入ってから、そしてモーリタニアに入ってからは余計に、生活が野生化している。日本の常識からすると生活の質が落ちている。

床がない、壁に穴、ドアはしっかり閉まらない。室内に砂が入ってくるのは当たり前。基本手足は砂や泥まみれ。水道はどこにでも備わっているわけではなくどこかから汲みおいた物を救って使う。石鹸なんか置いてない。シャワーにお湯が出ているところなんて見たことない。水道水は地元の人は飲めるというけど不味くてお腹を壊してしまいそうで飲めない。

きっと少なくない人にとって、そういう細かい生活の中の一つ一つの不便や不潔さが耐えられなくなるのだろうと思う。自分も実際訪れるまでは「汚そうだな」というイメージがそうやってボロボロになって強かった。

でも、慣れることができるものだった。体調もまだ崩していない。小さい頃は必ず石鹸でしっかり手を洗って、手づかみではなく箸や食器を使って食べるように言われてきたけど、そうでもない暮らしをしている人々の中に入って行って一緒にやってみると意外に大丈夫。むしろ、物が揃っていないのであれば物が揃っていないなりの生活をしていけるということが実感できてワクッとなる。

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定時の礼拝の前に手足と口内を水で清めるアフメッド。

本日一番の衝撃。この女はモンスターである。