HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

夜な夜な漂着ガススタンド(Tata طاطا→Akka أقا)

ホテルでのんびりしていたので出発時間が遅くなり、向かい風で走行は遅くなり、目的地に到着する20kmくらい手前で日が暮れてしまった。

暗くなると星がよく見えた。作業と移動で忙しさに追われている感があるのでこういう時はゆっくり星を見ながら歩くのが良いだろう。向かい風の中、無理をせず自転車を降りて手押しで進んだ。真っ暗闇はいつも不安に感じるものだけど、今日は言語化しきれない大きな気づきに純粋に触れられるこの時間が心地良かった。

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目的の町に到着。もう21時。あのガソリンスタンドに助けを求めよう。

大柄な、親切な雰囲気の男性が対応してくれて、スタンド敷地内の車庫内にテントを張らせてくれた。翌朝撮影。

この夜は台風が近づいているらしく、雨風を避けるためにも良いと親切に考慮してくれたようだ。車庫は完全密閉ではなかったので強い風が吹き込んできてテントは揺れたけれど外で野宿するよりもずっと快適に過ごせたと思う。

スタンドの売店らしきところへ「ホブズ(パン)ありませんか?」と尋ねても置いていなかったので夕食は諦めようとテントの中に入っていたら、先ほどの大柄な親切な雰囲気の男性が気を利かせてくれてテントまで「何か食べたいのか?」とリクエストを尋ねに来ててくれた。そして近所の町へ買い出しに行ってくれた。

ついでに彼の友人の警察官の男性がやってきてパスポートをお見せした。公職の方が関わる場合はこうしてパスポートをお見せするのもよくあること。

警察官の方には職務を増やしてしまって申し訳ないけれど、フレンドリーに応対してくれて安心する。さらにこちらとしては安全性が上がってありがたいと思う。その警察官の方は、翌朝も様子を見にきて全ての無事を確認するとぼくに100ディルハム=1400円を渡してくれた。なんとそこまで。とても貴重で助かる。ありがたい。。

車庫を貸してくれたこと、食べ物をくれたこと、100ディルハムを手渡してくれたこと、それぞれが彼らにとってはちょっとしたご親切なのかもしれないけれど、一つ一つがぼくの命と旅をつないでくれている。

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<写真>

昨日ノルディンからいただいたデーツのイメージ写真をセルフタイマーで撮るのに場所探しに気を使ったり、実際に撮るのに1時間くらいかかったのも夜移動の大きな要因である。

デーツ畑にモロッコのカカシ。