HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

今この瞬間動くまま動け。高い目標なんか見ないで生きろ。結果は最悪でOK。(Moulay Yacoub Provinceإقليم مولاي يعقوب→Fes فاس)

昨晩からのタイヤのパンクは両輪だった。二つともチューブを交換してご飯も作って食べてカフェでゆっくり休んでいたらもう午後の2時。フェズに到着した時にはもう夕方で、すぐに寝る場所を探し、ガソリンスタンドの洗車庫に落ち着きました。

おととい市場でいただいたものを食べてからお腹が緩い。痛いのではなく緩い。地味な辛さ。

おととい食べた直後、胃腸の中で食べたものからのガスの噴出が激しくなった感じがあり、それが食道を通ってげっぷになる。そのげっぷに硫黄っぽい酸味がある。屁も頻繁に出る。そして大便は完全に液状化している。食欲は湧かない。水を飲むと胃や腸の中で食べ物と混ざりぐるるると小さな音を立てながらごちゃごちゃ蠢いて、それは小便にはならず大便の方に行ってまた水大便として排出されている感じがする。

市場でいただいた何か(多分豆のペースト)が当たったということだ。でも痛いのではなくただ緩く、お腹に力が入らない、くらいなので調子が60%くらいに落ちた、くらいの被害。

ぼくにとっての病気全般、こういう時はとりあえず無理に何かを食べたりせずに安静にしているが吉。昨日は6回の水大便。今日は5回の水大便。ウェットティッシュ必携。

シャワーはかれこれもう3週間ちかく浴びていない。スペインが最後だった。自分の臭いは自分でわからないのが恐ろしいところ。多分ぼくはかなり臭っている。どこかで座っているとハエがたかってくるし。多分素敵な人との出会いのチャンスを臭いで逃していることもあるでしょう。せめてもの対応として毎日テントで寝る前に身体を拭き取ります。やっぱりウェットティッシュ必携。

ロッコは雲ひとつないお空の中太陽さんが毎日絶好調。その下を歩き続けていると頭の中の平衡感覚が一瞬なくなってふらつきます。

昨日荷物を奪おうと追いかけてきた少年達や寝場所が確保出来ずたくさん彷徨った件も含め、ヨーロッパ大陸にいた時にはレアだったハードな状況もアフリカ大陸では頻繁に降り掛かってくるようになってきました。いま、かなりきついと感じています。旅。これは観光とか旅行なんてものじゃない。サバイバルだ。お金を節約しながら人力で移動する旅は生活の運営だけでほぼ全エネルギーを消費します。まあそこに自ら挑戦しに行っているわけですが。

挑戦しているなりに乗り切るコツを覚えてきます。ぼくにとって重要なことをスローガンにすると「今この瞬間動くまま動け。高い目標なんか見ないで生きろ。結果は最悪でOK。」です。

お腹が空いていたらごはんを買います。疲れて動けないなら止まって座ります。物が壊れたら自分で直せるものは直し、できないもの他人に相談します。暗くなってきたら安全に泊まれるところを探します。次どこに向かうかわからなくなったらカフェに座ってゆっくり考えます。考えすぎて疲れたらぼーっとします。先々旅が上手くいくか考え始めたり昔やっちまった失敗を考え始めていることに気づいたらすぐに「今何するか」を考えることに切り替えます。解決しない問題について考え続けてエネルギーを消耗しないように努めます。

たくさん目の前に現れてくる問題に対しての解は自然と湧いてくるもので、解法が明らかなものは対処、不明なものは放置。それ以外の時はただ瞑想するように落ち着きます。心身の調子を保つために今できることを選び続けるわけです。その選ぶことひとつひとつが良い感じにできるように、自分の外部のゴタゴタに巻き込まれず、自分のペースを保つ。自分の基本の構えで居続ける。

これがまあ静かなもんです。写真に写る時以外の自分は無表情でいることが多いです。一人旅は派手なことかもしれないけれどその運営は恐ろしく静かで淡々としている、というのがぼくの実感です。

「楽しいか?」と言われると簡単に答えられないです。もちろん楽しいからやってるんだけど、それは自分にとっての「楽しい」でしかなく、その個性化はどんどん進行してもはや誰にも理解されない境地、ほとんどの人が共感できないようなものになってると思います。

ぼくの人生においてこの道を進んでいくことが間違いだとしても無駄だとしてもそれで良いと思います。正しく上手に有意義に生きるために僕は生きているわけじゃない。ぼくは行けるところまで歩き続けたい。

フェズの街に入りました。

街で声をかけてきた男性

この方は昨日、上り坂がきついところで僕の自転車をロープで結んで引っ張り上げてくれた人でした。偶然再会。

大麦パンのチーズサンドとヨーグルトドリンクをご馳走したいただきました。

昨日はドタバタで写真を撮れなかったのでここで一枚。ありがとうございましたー!