「物がある」とするか
「物がない」とするか
これは世界の捉え方の話。
どちらも正しい。どちらも間違いかもしれない。どちらがより良いというわけでもない。お昼ご飯をラーメンにするか、カレーにするか、程度の違い。ただ好きな方を選ぶだけ。
「物」と簡単に言ったけど、これは自分以外の全てを指しています。世界まるごと全部のこと。今、目の前で触れているノートパソコンはもちろん、この座っている椅子も、目の前に現れてくる文字列もそう。今ホストしてくれている友達もそうだし、日本から見守ってくれている仲間もそう。ロシアがウクライナに攻め込もうとしているというテレビ画面から流れてくる情報も、戦争という概念も、常識も、現象も、ありとあらゆるものがそう。
「物がない」とする見方に立つと、例えばこのノートパソコンのようなものはそう見える映像のようなものでしかなく、実体のない幻ということになる。ではなぜそう見えているのかというと、それは自分で拵えているから。
パソコンに限らず、ありとあらゆるものが対象なので世界まるごと全部が自分が拵えたことになる。気持ち良くて幸せな時も苦しくて死にたい時も全て、自分自身でその世界まるごと全てを創っていることになります。
自分は物心ついた時から「物がある」とする見方で生きてきて、それ以外の捉え方を知らずに生きてきました。「物」の性質をひとつひとつ学習し、適切に対応できるように訓練して成長して今もこうして生きていて、これからもその力を広げ深めてより良く生きていく。そう信じて疑いませんでした。が、出会ってきたいろいろな人の影響によって「物がない」を知り始めてから少しずつ変わっていきました。
今でも「物はある」実感が強いし、その捉え方を間違いだとかは思っていないのだけど、実感としては「物がない」世界を知り「物がある」世界の絶対性が融解すると、実は「物がある」は自分にとって色々と苦しかったのだと理解できてきました。
これは醤油がとんでもなく嫌いなのに卵かけご飯に醤油をかけて食べる家庭で育ち、そういうものであると思ってきた自分が他所ではソースをかけて食べることを知り、醤油かソースか好きな方を選ぶ事ができるようになったという感じに似ています。
全てが自分自身で拵えた実態のない「物がない」世界であるなら、居心地の良い世界を自分自身で拵えてそこに居続ける事を選ぶことができます。
これを具体的なレベルで解釈すると、どこにいたって美味しい物が食べたくなったタイミングで美味しい物を食べられるし、お金がなくなってしまって旅が立ち行かなくなることを心配したりする必要もなくなるし、休みたい時に休んで動きたい時に動く、コロナ規制なんてオールスルーで行きたい場所に自由に行けるようになる。いきなり自力で空を飛んだりテレポートしたりする事だってできることになる。なんでもかんでも自分で拵えれば良いだけだから。
これらのことを読んでくれている人から「じゃあ今すぐやってみろ」と言われてもできたりしないわけですが。笑
現在の所感では、この考え方が言葉の額面通りに実現しているという感じでもありませんが、この考え方を活用して、不安定な旅のさまざまな状況下で心の安定を保つのに役立ってきました。そもそも今現在こんな生活が形になった仕組みを考えてみても、この考え方がとても有効に作用したと実感しています。
引き続き、家でゆっくり過ごしているのですが、この「物がない」の捉え方が、今日はグッと現実味を増してきました。より深くこちらの世界観にフォローして、より深いレベルで自分のペースを保つことができそうな予感がしました。
ここまで読ませておいてあれですが、このことを書き表すにはぼくの説明の解像度が全然追いついていない気がするし、「旅生活のブログなのにもうなんのこっちゃ」というセルフツッコミをする自分もいます。
ただ、このことは個人的な関心の核心のような部分なので、引き続き追ってリポートすると思います。
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新しい予定が入って滞在はさらに延長することになりました。
ルチアのラリメルームのオーダーメイドドレスの商品撮影をします。来週のどこかで。ラリメルームにライトやスタジオ系の機材が揃っているようなので、引き受けることにしました。ルチアはわざわざ報酬について尋ねてくれたのですが、ぼくは既に彼らから有り余るほどのギフトを頂いているので、報酬なんてもらえない。自分にとってはなかなかタフな仕事になりそうだけど、無料でやらせてもらうことにしました。
自分にはこういう商品撮影の経験がほとんどないし、写真家というよりドキュメンテーターなどと宣ったばかりなのですが、ルチアのラリメルームは本当にすごいブランドだと思うし、その商品撮影をさせてもらえるなんて光栄だ。それに、道端で拾ったホームレスがすごい写真を撮るヤツだったらそんな面白いよね。
滞在が長引くことも、むしろありがたい。ブログ更新は滞ってるし、最近の自分のペースを取り戻すアクションのためにこんな落ち着いた環境に居させていただけることはありがたいです。
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初めて少年から「チャオ!」の挨拶をされた瞬間
本日は体に優しい創作スープをいただきました😊
いろんな種類のチーズもいただいてます😊