予定している国境地点は2000m近い標高。
実際この時期とても寒く、天気は不安定だそうだ。
この日も午後から大雨の予報だった。
なので、眠いけれど早起きして雨降らぬ午前中にさっさと山を越えてしまうつもりで走り出した。
が、依然として戻らない体力+登り坂ですぐに息が上がってしまって二足歩行に切り替わる。進行が遅くなる。
まだ国境まで数時間かかるというところで雪がたくさん降ってきた。歩いている分には体が温まるから大丈夫だけど、手足は凍える。冷たい。
国境に到着。付近の地元の警察のようなおじさん二人組に呼び止められてパスポートを見せることに。多分これはオフィシャルではなく自分の見た目があまりにも普通じゃなかったからだと思う。
これが一番嫌だった。
立ち止まって、上着を脱いで、一旦シャツ一枚になってパスポートを取り出す。この間数分。でもこれが効いた。めちゃくちゃ凍える。上着を着直しても寒すぎる。
フランスに入って下り坂を進む時もただ自転車の惰力に任せて進むだけで体を使わないのでどんどん体の冷えが継続する。手足の感覚はほとんどない。
標高が下がり、やっと雪のない場所でストップした時には両手に激痛が走っていた。しばらく止まって血流を流す意識でじっとした。顔をしかめて一人悶絶した。
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そんな感じでフランスに入国。2019年以来、人生二度目のフランス。なのでブログのカテゴリー欄の表記も#2です。2019年のフランスはいずれアップしたいと思います。
前回とは全然異なる場所を訪れる予定。
あれから変化した自分はフランスをどう感じるか。
山の間の街のバーの人に尋ねてキャンプができそうな広い公園にテントを張った。
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天気によっては国境が閉じることもあるらしいので案内板を確認。多分、空いてる「APERTO」が「OPEN」だからきっと。
小さな町を通り過ぎていく、ローカルならではの建物の、古さ。
山がすごく高い。
上り坂は国境に近づくに連れて厳しい角度になる。前傾姿勢で自転車を押しながら降ってくる結晶の形が目に入る。
登り切ったあたりで振り返って一枚。あんまり写真じゃ崖下は見えない。
国境手前。吹雪とまでは行かないけれどこんな感じ。
自転車もよくぞ壊れずついてきてくれた。
国境のあたりにそれらしいオブジェクトもない。この道路交通標識の説明板が一番フランスだとわかりやすかった。
ここからは急降下。グネグネ曲がりながらすり減りまくるブレーキを気にしながらゆっくり降りた。
村に到着。
寝場所を決めてアレッサンドラからの差し入れレンズ豆カレー(冷えてるけど)をいただいて満足
おそらく冬季は休業中の公園内バーの前にテントを張った