HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

現地の友達のガイドが一番嬉しい(スリヴナSlivna↔︎ロガールLogar Valley)

プリモジュさん宅でゆっくり眠らせていただいた翌日の今日は「スロベニアのローカルな暮らしを見せてあげるよ」というプリモジュさんのお誘いに乗って一日色々連れ回してもらうことになった。

プリモジュさんも旅行が好きで、旅先ではその土地の人が意図的に見せたい華やかな部分よりもローカルな飾らない部分が素晴らしいということを心得ていた。気が合う人がいて嬉しい😊

ちなみに、プリモジュ(Primož)という名前は古いギリシャ語由来でプリが「1番目」、モジュが「男性」を意味するそうだ。四人兄弟の一番お兄さんだ。

日本で言えば「一男」とか「一夫」とか「一郎」になるってことかな?と勝手に納得した。

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家に飾ってあるものの中で一際気になったのがこちら。これはプリモジュさんの祖父の形見だそうだ。

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おじいさまは第二次世界大戦時、ドイツ軍に在籍していて、爆発事故によって片腕を失った。この板の右端にかけられているのは退役する際に勲章としてもらったものだという。もう、色々な角度で自分の生きてきた感覚の遥か上を行く歴史の出来事に呆然とした。

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写真右のワゴン車で今日は色々な場所を案内してもらうことに。

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ダッシュボードに置かれたこちらの老人はご家族かと思いきやクロアチア人の有名人で80歳を超えても運動を欠かさず、全ての高齢者に「外へ出よ!」と訴えている人らしい。あと横の標語も良い。

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まずはプリモジュさんの職場を見せてもらうことに。林業だ。

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職場仲間さんが木を切り倒す瞬間を見せてもらった。毎年1〜2件くらい何かしらの事故が起こる過酷なお仕事だという。

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続いて、ヨーロッパで一番高いという煙突を見に行った。これがもうほんとうに高くて24mm広角レンズでぎりぎり収まった。360mだそうだ。

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現在は工場が閉鎖されていて入ることは法律で禁じられている。と言っても夏になると物好きな旅行者がこっそり登るんだとか。

プリモジュさんは最近、友達と一緒にこれを頂上まで登ったらしい。頂上付近では煙突が風で揺れているそうだ。梯子は老朽化して崩れそうになっているところもあったそうだ。もう、こうして書いているだけで怖すぎて手に汗が出てくる。

そして降りたところにきっちり警察官が待っていて御用となったそうである。笑

Wikipediaにある空撮写真をみるとこの光景の異様さが際立ってる。

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お次は凍った滝を登っている人を見に行こうということで遠路を車で走らせる。

こちらの写真のちょっと右側。この山は「眠れる巨人」と呼ばれている。巨人が胸の前で手を組んで仰向けに眠っているように見える。

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そしてこの岩は眠れる巨人の奥様が彼に服を作るために使った針だという言い伝えがあるらしい。面白いことを考えるなあ。

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ロガール谷という場所まで来た。オーストリアのすぐ近く。

アルプスが本当に見事だった。

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大きな凍った滝を見れるポイントまで森の中を歩いた。

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凍りついた川の上を歩いた。

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こちらが凍りついた滝。今日は氷の量が少なくてアイスクライマーは一人もいなかった。それでも、わあ〜、見事だなあ〜〜〜

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プリモジュさんから聴いた豆知識。スキーの跡は崩れていたら直してあげる。時間が経つと崩れた部分が凍ってしまい、そこがスキー跡を邪魔する。スキーヤーは基本同じ道を帰り道として利用するので、その氷のせいでうまく進めなくなってしまうことがあるからだそうだ。

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とある岩壁に龍が飾られている。詳しいことは聞いていないけれど、スロベニアには神話によく龍が登場するそうだ。この龍はプリモジュさんが設置したらしい。

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次はロガール谷を一望できるポイントまで車を走らせた。

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パノラマを繋ぎ合わせるとすごく変な形になったけれど、一望するとこんな感じだった。

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気持ちの良い景色をありがとう!こんなところ絶対自転車で来る気にならないよ。

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まだまだ続く。鉄分を含んだ湧き水が飲めるポイントまで連れてきてもらった。

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すごくちょろちょろっと水が出ている。

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地面の色は鉄錆、だと思う。

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鉄の味がして、炭酸も入っていた。思っていたよりも飲みやすい。身体に良いというので2杯飲んでおいた😊

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山の上から降りてきて、家に帰る前にプリモジュさんのお父さんのお宅にお邪魔することになった。

ちょっとした丘の上に建っている一軒家。フィンランド製のログハウスだそうだ。

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プリモジュさんのお父さんのアントンさん。歓迎してくれて、何とシャンパンを開けていただいた。

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かぼちゃの甘みがきいた野菜スープもすごく印象的だった。

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もてなされのレベルが凄すぎてびっくりである。

 

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アントンさんはお医者さんで、スロベニアの山岳チームの同行医として参加して、ヒマラヤには6回、アルプスもパタゴニアもまあ色々と登っていったそうだ。

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↑左の方はお父さん。あの、元ドイツ軍のプリモジュさんのおじいさまだ。

にしてもまあ〜絵になるお家ですこと。。。

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アントンさんのすごいことを色々やってのけているけど素朴な空気感が印象に残っている。お会いできて良かったです🙏

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夕食もまたスロベニアの伝統スタイルを見せてくれるという。キッチンに積極的に立つプリモジュさん。

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「Žganci(ジュガンツィ)」というものを作ってくれようとしているようだ。蕎麦粉と小麦粉を混ぜて作っている。「君の口に会うかちょっとわからないよ」と笑っている。

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瓶に入っているのは「Ocvirki(オツヴィルキ)」というもので豚の脂肪からとっているものらしい。これを↑に混ぜる。

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名物ソーセージも一緒だ!

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というわけでこんな感じに。

f:id:tajimax-tj:20220123192112j:plainジュガンツィ、ちょっと固まった小麦粉を食べている感じで、ご飯とかパンの位置付けとしてすごく良かった。肉のお供にもちろんすごく良いし、ヨーグルトをかけて食べるのも良かった。こうして友達の家で日常的な食べ物を体験できることは毎度幸せだなあと思う😊

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自転車のギアとブレーキに不調があることを思い出して思い切ってプリモジュさんに相談したら、首都のリュブリャナに住んでいる友人がいて、明日その友人の元まで送り届けてくれるという。

プリモジュさんはまだ未使用のダウンジャケットを譲ってくれた。なんかもうこれさえあれば冬の北欧だって行けちゃうんじゃないかってくらいあたたかいものだ。ええええ本当に頂いちゃって良いのですか?

本当に一日ずっと何から何までかけがえのない体験をさせてくれたプリモジュさんに心より感謝。「世界を色々と回ってきたらまた必ずここに来てよ」とまで言ってくれるのは嬉しいけれど、それがどんな形で実現するのかしないのか検討もつかない。どうなる我が旅。

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やあ〜、車で色々と回った回った〜