HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

嵐の夜と晩ごはん(フシャ・アラス Fushë-Arrëz〜ヴァウ・イ・デヤス Vau i Dejës)

I went 60km on the mountain road. It was a storm that night. I was allowed to stay in a small warehouse of a restaurant taught by the people in the city. The couple at the restaurant were very kind and prepared a very delicious dinner. Thank you again for your wonderful encounter today.

山道を走り終えて街に到着。嵐の夜に辿り着いたレストランの小さな倉庫に泊まらせていただいた。いただいた夕食がとても豪華で心の中で歓喜のあまり泣いた。笑

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およそ60kmの山道を走った。

〜〜〜〜〜

朝は泊まらせていただいたカフェで作業させていただいた。

コーヒーをご馳走になる。

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7時から11時くらいまでゆっくり作業を続けた。チェサラがお父さんに新しく買ったスマホでテレビ電話をかける方法を教えている姿が微笑ましかった。

お店のメニューにはない朝食まで、チェサラが用意してくれた😊

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お父さんが「もっと食うか?」と尋ねてくれておかわりまでいただく😊

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一晩のテント泊に食事まで、そしてやっぱりあたたかい人たちとちょっとだけでも関わりが持てたことが一番嬉しいなあと思う。

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出発。

予報では昨日の夜からずっと強い雨のはずだったけれど、今はまだ止んでいる。いつ降り出してもおかしくない。本降りになる前にどこかしら良い場所に辿りつきたいところ。

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アルバニアのガソリンスタンドはこじんまりとしている。コソボでは主にパソコン作業や雨やどりのためにガソリンスタンドカフェをとても頼りにしていたけれど、アルバニアでそれはできなさそうな気がする。

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今日もアップダウンを走る。

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高いところから見下ろす集落の景色。梅のような木ががぽつぽつ立っている。

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上り坂をえっちらおっちら漕いでいるとすれ違いざまの車がクラクションを鳴らして止まった。

中からドライバーさんが出てきて何も言わずに

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オレンジを差し出してくれた

「ファレミンデリット!(Faleminderit)」と感謝の言葉を伝えているともう一度車のトランクから

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バナナをいただいた。ファレミンデリット!😊

ちょうど小腹が空いてきたタイミングでいただいたのもすごいなあ。

すれ違いざまに軽やかにいただく親切もありがたい😊

 

雨が本格的に降りそうな空模様になってきた。

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お墓はこんな感じでちょいちょい見かける。

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道はどんどん続く。

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見知らぬ町に差し掛かったあたりで自転車を停めてブレーキの調整を始めた。

下り坂ではあまりスピードを出しすぎないようにブレーキをかけながらゆっくり降っているのですぐに緩くなってしまう。

民家のすぐそばで自転車を停めたのでそこの住民と挨拶を交わす。英語が話せる人だったのでちょっと会話すると「うちでコーヒーでも飲んでく?」と誘われ家に上がらせていただいた。

トルココーヒーみたいなコーヒーだった。コーヒーには砂糖が入っていて甘かった。

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トルコもバルカン半島の国々も、基本的にこちらから「砂糖はいらないです」と伝えないとコーヒーに砂糖を入れたくなる人々が多いなあと思う。

トルコなんかじゃ砂糖を入れない人は「安い人間」なんて例え話もあるくらい。自分は安くても構わない。笑

居合わせた家族のみんなと記念に一枚。もっと大所帯らしい。誰がどんな繋がりなのかは分からない。笑

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寛久の左隣の彼が最初に誘ってくれた17才のクライディ。

クライディは積極的に自分の家族が経営しているゲストハウスに泊まって行かないかと誘ってきた。

金がないから泊まれないと答えたけれど、それでも見せたかったそうだからとりあえず見に行くだけ見に行くことに。

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羊あり

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馬あり

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ポニーに匂いをかがれる

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孔雀あり

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動物ばかり撮っていた私です。笑

撮影はさせてもらえなかったけれどゲストハウスは建物が基本手作業で建てられていて感心した。作業中の様子を見させてもらってスローに地道に作業している様子を見させてもらえたのが良かったと思う。

クライディとインスタを交換するとお別れした。

コーヒーごちそうさまでした😊

 

この道路を全て降っていく。よく思うのは「ブレーキ大丈夫かなあ」ということだ。

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ゆっくりゆっくり

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集落を通過して

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また登った。

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もう山いいよ。

という気分になってくる。

写真を撮る気もなくなり黙々と走っていく。

どんどん日が沈んで暗くなっていく。

そして

 

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街が見えてきた!

地図で確認する限り、ここまでで山は終わりだ。

またノロノロと降っていった。

いやあ、シティだなあ。山道が続いた後だとなんだか安心する。

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が、寝場所はどうだろう。

20人くらい客が入っているカフェに入る。9割くらいの人から視線を浴びる。こういうのはだんだん慣れてきて、むしろ「友達を作るチャンスだぜ」くらいに思えてきたけれどそれでもちょっと物おじしてしまう。

カウンターのオーナーが手招きするので相談を持ちかけるとオーナーはそのまま近くの客にもアルバニア語で相談内容を伝える。いろんな人が何かアイデアを出している。

最後には街の郊外にあるレストランを勧めてくれた。

20分くらい漕ぐけれどなんとかなるならありがたい。

と、ここで予報より少し遅れて本降りの雨が降ってきた。

いきなり結構激しい。

10分間くらい雨ざらしになりながらペダルを踏んだ。

 

周りは畑とか空き地だけの場所に一件だけ建っているレストランに到着。

中に入ると奥さんらしき女性がいた。

すごく嫌そうな顔をして「もう店は閉まるよ」的な合図を送ってきた。

(やべえ、これは望み薄か)と内心思いながら翻訳機を見せる。

渋々店の奥の旦那さんを呼んで相談を始めると旦那さんは建物の隅にある小さい物置のような部屋を紹介してくれた。控えめに言ってかなり汚く見える。が、体を横にするスペースはギリギリある感じ。

眠るためのスペースとしてはちょっとやばそうだけれど、これから本格的に降ってくる雨を考えるとすごくありがたい。

ご夫婦はちょうど良かったと言わんばかりに倉庫の片付けをしてくれた。

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空いたスペースにシートとマットと寝袋を敷く。これさえあれば結構どこでも眠れるもんだなあと改めて思う。

ご夫婦は最初こそ「なんか変なやつが来たぞ」という感じで気味悪がっていた気がするけれど、自分が本当にこの場所で助かったのだと分かると打ち解けた表情を見せてくれて、「飯食うか?」とジェスチャーをくれた😊

レストランは良い雰囲気の場所だった。

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旦那さんはアルメンドさんと言った。結構陽気な人で「ビール飲め飲め〜」と笑顔で差し出してくれた。写真に写るときに無表情になるのは結構みんなおんなじだなあと感じる。

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奥のキッチンで奥さんが何か準備してくれている。

持ってきていただいたのは

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めちゃくちゃ豪華じゃないですかーーーーーー!!!!!

肉と米だ!!!!!😆😆😆

肉の味付けがビネガーっぽくて良い😊

ご飯もふっくらしていて良い😊

玉ねぎの辛みが全く感じられないのはびっくりした。

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チーズとパンと一緒に。下に溜まったオリーブオイルにパンをつけて食べて、グリークサラダを思い出す美味さだった😊

お米に感動しているの見ておかわりも用意していただいた😊

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山道を登って降ってを繰り返して疲れていた分余計に沁みた。。本当に本当にありがたい😊

ご夫婦はイタリアに住んでいるという息子さんやどこかで暮らす娘さんにビデオ通話を繋いでこの珍客の話題で笑っていた。

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英語が少しだけ分かるので彼らに感謝の意を伝えると笑っていた。こんな風に関わりが繋がっていくのも良いなあと思う😊

最後まで「大丈夫か?」と気にかけ「明日はコーヒーと朝食食べていきな」と合図してくれて2人は帰宅。

雨は夜から嵐になった。

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ビュービュー吹いてる風と窓ガラスに思い切り打ちつけてくる雨の音を聴きながら眠った。ちょっと割れている窓ガラスから少しだけ雨水が吹き込んできたがそれほど問題にはならなかった。また良い人に助けられた😊