HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

好き勝手に生きて、どれだけありがたがられるか(Worsbrough→Golden Valley)

引き続きフランスに向かう。今日の道中ではあまり気分が良くなかったと思う。

暗くなりかけてから辿り着いたマーティンさんのお宅でテントを張らせていただいた。作ってくれた夕食をいただきながら話していると「君と出会うことができて嬉しいよ、よく扉をノックしてくれたね。君の勇敢さに感謝だ。」と言ってくれた。

酔っ払っていただけなのかもしれないが、その言葉は大事にいただいた。自分の好き勝手なことに時間を費やしてどれだけ人様からありがたがられるか、というのはこの旅でもっとも注目しているところの一つだ。

旅を始める前のぼくの認識では好き勝手に生きていたら人様に迷惑をかけるだけだけだというのが社会通念であり、自分もそれに習っていた。象徴的なのは旅をしたいと伝えた時、母親から悲しそうに言われた「あんたはいつになったら他人のために生きるようになるんだよ」という一言。自分勝手に生きることは罪であるという認識は知らず知らずのうちに心の深いところに食い込んでいたのだと思う。そうしているうちに心身のバランスを崩し人を殺しそうになったこともある。その体験を反面教師としたことがこの旅の根っこにはある。

みんなが思っているような「迷惑」とか「恥」って実は嘘なんじゃないの?変わりゆく社会の中でねじ曲がって捉えるようになっちゃっただけじゃないの?そもそも「他人のため」って何?「自分のため」って何?そんな疑問にはっきりと自分で持てる答えを得るために、自分はこの旅で直接人と関わる体験を積み重ねているのだと思う。

今日いただいた何気ないその一言はぼくにとって勲章だった。

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テントのメッシュから見える虹が気に入っている。

テントを張らせてもらったパブ。オーナーさんはお出かけしたので先に行った。

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途中立ち寄ったケバブやさんでご馳走になった。ありがとうございます!

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かなり暗くなってから表情の良いお宅を見つけてノックをした。中から出てきたおじさんが庭でのキャンプを許可してくれた。そして晩御飯とワインまでわざわざ作ってくれて、シャワーも浴びさせてもらった。

彼の名前はマーティンさん。奥さんと二人でこのお宅に暮らしているという。ちょっと酔っ払っているようで、気分良く自らのバンでの旅のことを話してくれた。昔のギリシャは浜辺でキャンプファイヤーをして知らない人たちがその場で集って楽しんでいたそうだ。