グラスゴーでの滞在はもう2週間近くなっていて、早く移動した方が良いのではないかと焦りそうにはなる。けれどその焦りの根拠はもう不必要であると判断した行動至上主義の残穢。旅しているのだからどんどん動けと見ている人から期待されそうだけど、そんなもの応える義理がどこにある。目に見える成果も人も期待も頭で作り出した幻。
移動すべき時には「行動」と呼ぶまでもないくらい自然と足が動いて始まるだろう。それよりもブログ更新をこの平和でゆっくりできる貴重な環境でできるだけ済ませておきたい。焦りは空にお返しした。
環境がとても良いのも大きい。この部屋は3階(こっちの尺で言えば2階、地上は0階)にあるからか空気があたたかい。そして天井が高い。ただここに座っているだけですごくいい心地になる、清々しくなる。
昨日の日本の友人達との通話で得られた振動が自分の身をちょうど良い具合に引き締めてくれた。みんなで宅を囲む時間があったので夕方に一食頂いたけど、おそらく食べないでも楽しんでいられる。自分の良い状態というやつだと思う。特に具体的に作業が進まなくても良いから、この感じを味わいたい。
夜はみんなで集まって『マザーレスブルックリン』という映画を見た。一人で作業する日のどこかに人と一緒に何かを共有する時間があるのはとても健康的である。この滞在先は至れり尽せりの極みだと思う。