HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

森の中で静かに決めたこと(Three Lochs Forest)

グラスゴーの自転車倉庫「bike for good」で出会ったカロリスからキャンプに誘われ、男四人で森へと自転車を走らせた昨日。今日は一日中、森の中でのんびりする日だった。

みんなからチョコレートやコーヒーをもらい、その辺の木を集めて焚き火を起こし、持ってきたソーセージを焼いてサンドイッチにして食べた。

あとは湖をちょっと泳いだり、草木を眺めたり、普段できないレベルまでぼーっとして過ごした。これが非常に気持ちよかった。改めましてぼくは地味ことを好む人間だと思う。

ぼくはほとんど喋らない。今回に限ったことじゃない。いつもこうして誰かとゆっくりできる時間があっても口数がすごく少ない。3人が話していることへのリスニングはトライするんだけど、結局ネイティブレベル同士の英会話だともう何を言っているのか理解できないので参加も難しい。

ぼくの英語力は喋るも聞くも全然十分じゃないレベルなので確かに口数は少なくなる。

ただ自分は仮に日本人と一緒に居てもほとんど喋らない。質問された時くらい。10、20代の頃はそんなんじゃだめだ、ハブられたり馬鹿にされたりしないように何か気の利いたおしゃべりをしようと頑張ろうとしていたなあと思い出す。

今は特に何も浮かばないのであればそれで良い、とおおらかに構えられるようになった。そんな変化を面白がっていた。

・・・

使っていないお金を人に渡そう。

いま、この旅始まって以来最高額の20万円が手元にある。自分の状況からするとこの数字から感じられる安心感はものすごく大きい。肝心の使い道を色々考えていた。新しい撮影機材、新しいスマホ、新しい自転車のパーツ、今持っている機材が壊れた時の保険、体を壊した時にかかる医療、まあいくらでも想像できる。

でも、本当にそれらが必要なのか?とちゃんと考えてみると意外とそうでもないかもしれない。今の装備のままでもやりたいことはできている。新しく何かを仕入れても重いし管理しなければならない。そこに気力を割くのはむしろデメリットじゃないか?

これから「金にも物にも依存しないで生きる」という方向性に魅力を感じているのもある。みんながみんな欲しがるものを必要ないとすることができたら?その先の可能性に心惹かれている。

そんなこんなでお金は使わないでいる。

どうせお金を使わないのであれば必要な人にパスするのが良いと思う。

理想は基本手持ち金ゼロ。そしてまさに支払いが必要となるその瞬間にヒュッと口座にその額だけ何処かから振り込まれている。だから未来を見据えて金を確保しておく必要がない。それなら使ってない分はどんどんパスする。

空想的だけど、これを全人類で一斉に行えたらどうなるだろう。興味が湧く。

明日寝る場所があるかどうか、明日食うものがあるかどうか。この旅を続けていけるのかどうか、この旅を通して人様の役に立つ何かを生み出せるのか、挙句、生きているかどうかなんてことも、本当はどうでも良いこと。もっとゲーム感覚で遊ぶような取り組み方で良いこと。お金のことも、危険な方にかけてみたくなった。

・・・

焚き火の木はその辺から集める。ちっちゃな斧で薪割りもする。

コーヒーを淹れてもらえるのはいつだって至福です。

ちょっと遠くから見た図

坂道を降りると湖がある。

昼食の準備