「こんなに時代が難しくなっているから、私よりも若い人たちのことが心配だよ」
Tさんの家のテレビからはずっと日本語のNHKが流れている。そこから今の日本のことを知るのだろう。特に引きこもりの人が増えてきているということと、自分の子供を虐待する人が増えてきているということが気がかりだそうだ。Tさんの時代では聞いたこともない現象だから無理もない。(ただ、いずれも前々からあったけどただ近年メディアで取り沙汰されるようになっただけという意見もたくさんある。)
日本に住む姪っ子たちやその子供たちに向けて、毎朝仏壇の前に正座してお経を唱えてお祈りをしているという。
こういう時、ぼくはただ自分に出来ることをするだけだなあと思う。虐待も引きこもりもなんとかすべき問題なのかもしれないけれど、それを問題視することは当事者にとって呪いになるのではないかと思うし、自分自身、解決に向けて何をすべきなのか見当もつかないことで悩むのはとても消耗し、その消耗が結局周りに迷惑をかける。
だから自分は心の中で色々やっておく。色々な問題があることを心に留めながら、そこに具体的なレベルで何もできない自分の存在も認識しつつ、何もできないということを責めるでもなく、責めてしまうなら責めたいだけ責め、でもむしろ意図しないところで何かができているのかもしれないという希望もあり、今日の自分の行いがどれだけ長い紆余曲折を経るのか分からないけれど問題の解決に繋がっているのかもしれないし、まあ結局繋がっていなくてもいい。ただ、問題の景色が理想の景色へと変わっていくイメージ、これは心に留めておく。そして目の前のサバイバルを生き抜く。
この心の中で起こっていることをぼくは「祈り」と呼ぶ。自分は自分の祈りを続けていこうと思った。
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ヒーローズあさひ君との二人旅(Youtube、Twitter、Instagram)は続く
Tさんのお宅を午後2時に出発。雨風はここ最近で一番激しかった。けれども数時間で止まった。Tさんに持たせてもらった昨晩の余りの混ぜご飯とサンドイッチ、卵、野菜、さらに旦那さんのSさんの大好物なのに持たせていただいたアップルマフィン。心身に沁みた。
寝場所を探している途中出会ったNさんという方の元でコーヒーやフルーツをご馳走になり、自転車のタイヤのスペアをもらい、修理キットも少しいただいた。
結局、この日は観光地であるブラックハウス村の付近に住んでいた人に許可をいただき、庭でキャンプをした。
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朝食をご馳走になる。
お餅も焼いていただいた。ずいぶん久しぶり。美味しいなあやっぱり。
お昼にはオムレツパスタ。
お餞別のサンドイッチを持たせてくれました。
大変お世話になりました!
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ちょっと変わったツノの羊
強風を凌げる廃墟の中で休憩。お餞別はとても美味しかったです。
ブラックハウス村。
その近所のお宅の庭でテントを張らせていただいた。