昨晩泊まらせていただいたお宅の旦那さんティムさんと奥さんサンドラさん。
朝食を準備してくれて、お昼ご飯まで持たせて下さった。ティムさんは自転車の整備をしてくれて、出発前に親戚の方のお宅も紹介してくれた。進行方向とは逆の場所にあるけど、ご縁があればお会いしたいと思う。彼らの静かなあたたかみに包まれた一泊だった。ありがとうございました。
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いつもは外を歩いている人に声をかけて寝場所を尋ねている。
が、この日は村を見回しても見当たらない。いよいよベルを鳴らしてみようかと緊張しながら門をくぐって敷地の中に入った。
人の家にまで声をかけにいくのはスロベニアで夜になってしまって緊急的にドアをノックして以来かな。めちゃくちゃ緊張した。
なんの前触れもなく人の敷地に入り込むという行為はもちろん地域によってはなんでもないことなのだろうけど、逆にどうして人間どうしてここまでガードが硬くなってしまっているのだろうとも思う。さらにイギリス人のパーソナルスペース感覚とかセキュリティ感覚を想像すると心配は拭えない。どうしてこんなに気を使わなければならないのだろう、という疑問も同時にうっすら生じる。
が、今日はそんな心配をぶっ飛ばして忘れさせてくれるくらいの出会いに恵まれた。
ノックするまでもなく家のドアが開いて白髪のご夫婦が現れる。旦那さんが笑顔と明るい声で「こりゃあすごいね!どこから来たんだい?」と尋ねてくれて。その様子に安心しきって自己紹介をしていると奥さんが「お茶でもご一緒しましょう」と笑顔で招き入れてくれた。本場の英語の話し方、感情の込め方も相俟って、「自分は絵本の世界に迷い込んだのかな?」と思った。とても嬉しくなった。
旦那さんのマイケルさんは自転車が趣味で、自転車に大量の荷物を乗せたぼくを窓から発見し、自分から声をかけに出てきてくれたそうだ。奥さんのヴィクトリアさんはマイケルさんに「あら、彼はあなたのお友達?」と尋ねるくらい平和に受け止めてくれたようだ。いろいろな人に声をかけているけれど、明るさとオープンマインドさの次元が多くの人と比べると明らかに違う。自分の中の人に対するイメージがまた明るい方に塗り替えられた。
さらに、この日はお友達がたくさん集まって何やら環境保全活動に関する話し合いもするそうで、やっぱり招き入れていただいた。
集まったご友人の皆さんとも、彼らの本筋のお話の合間に少しずつ話をしていただき、ヴィクトリアさんの作ったヴィーガンシェパードパイをはじめ、いろいろな手の込んだ料理やみんなが持ち寄ったワインをいただいた。
印象的だったのは彼らのうちの一人が「僕たちは地球環境保全のために活動をしている。君のような物を必要以上に消費しない生き方からは学べるところがあるんだよ」と言ってきたことが印象に残っている。
テントはお宅の庭に張らせていただき、それはまあ大変、福々とした夜を過ごした。
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出発前にたくさん朝食をいただいた。シリアルもイギリスの朝食のど定番。
サンドイッチを用意してくださるサンドラさん
ジャムは載せる?とかチーズは入れる?とか、ご丁寧な質問に全てにイエスと答えた。
自転車の整備をしてくださるティムさん。
イングランドの北上を続ける。
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マイケルさんとヴィクトリアさんのお宅にて
夕食前にも軽食をいただいた。
この日のテント。
お宅の外観
窓からの景色は明日通るレイクディストリクトが遠くに見える。
夕食
ヴィーガンシェパードパイ
りんごのケーキがデザート。