HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

バッグの修繕、雨宿り(コルチャ Korçë)

昨日のやさぐれた感じは一晩眠ってある程度回復したけど完全ではなかった。

ギリシャで2ヶ月以上、安全なところでゆっくり滞在しながら「何が起こっても大丈夫だ」的なことを確認したつもりだった。

けれど今回のスマホのことで思ったのは、自分は本当に全身全霊を使って理解しないといけないなということ。実際に体験していないことを頭で想像し描くだけでは自分のものにならない。頭で描いて得心できる人もいると思うけど、自分はその類ではないとよく理解できた。

どうなってしまうのかは正直全く分からない。こんなスタイルで旅をすること、こんなスタイルで旅の記録を公開すること、それらが誰かを潤し、自分も旅を続けられるくらい潤うことができるのか、自分の生き方を改めなければならない時が来るのか、その時はどんな風に改めるのか。答えが見えずに不安になる事柄は挙げればキリがない。その不安を拭うために世の中を見渡し、自分の立場を保証する何かを見つけてもそれは吹けば飛ぶくらいの弱さでしかない。どんな結果が待っているにせよ、ぼくは歩いて確かめに行きたくなるのだと思う。

起きあがって荷物を詰めようとしたらアントニスに買ってもらったサイドバッグがびりっと破れた。ちょっとだけ無理してたくさん荷物を詰めようとしてしまったとはいえ、まともに使い始めてまだ3日目なのに。。

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これは放置していたらただ悪化するだけなので、出発するつもりで荷造りしていた手を止め、裁縫をはじめた。1時間くらいかけて繕った。同じ縫い方で3重に。ゆっくり荷造りを済ませるともう午後になっていた。

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カフェのスタッフのお兄ちゃんに呼ばれて席に着いた。やっぱりラキを振る舞われた。

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バルカンの国々ならどこでもある葡萄の蒸留酒(各国名前は微妙に異なる)アルコール度数45〜50パーセントの超キツいお酒。アルバニアでは毎朝コーヒーとこのラキを飲むのが習慣だという。自分の印象では田舎の方とか、古めのおじさんに多いかなあという印象。

また雨が降ってきた。カフェで雨宿りさせてもらう。作業に手をつけたかったからちょうどいい。そしてここでもう一泊。敷地内で雨を凌げる屋根の下に今度はテントを張らせてもらえることになった。

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20代くらいの人と英語で話して、アルバニアの政治や経済、特に所得の低さについて話をした。いつも日本の経済状況を聞かれる。

特に所得。自分は最低クラスの人の月収よりも低い1000ドル〜2000ドルくらいで答えるけれど、アルバニアは100〜300ドル程度だと言うので、やっぱり彼らからは日本はすごく社会的にうまくいっていると捉えられる。ある面ではその通りだし、ある面では全然違うと思う。そのことをうまく伝えるだけの知識と情報を持ち合わせていないので。もどかしいところだと思う。

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