HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

この命に手を伸ばす時間(ポシュジェリェПошћење)

数日間泊まらせてもらう約束だったので、この日に出発しようと準備していると、デイヴィッドは気遣ってくれて、「もっと滞在していたいのなら遠慮しないで」と言ってくれた。アナも「全然悪く思わないで」と言ってくれた。その言葉に甘えさせていただくことにした。ぶっちゃけ作業が全然終わらない。笑

 

二人の朝のヨガクラスのご様子。

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猫に作業を邪魔される。自分は猫萌えとかしないからフレンドリーにしたつもりもないんだけど。人間の子供と同じで子猫も警戒心がないんだろうな。

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デイヴィッドが旅の途中で拾った人形出そうだ。こういうのに愛着を持てる精神があるのって心の余裕を感じる。にしてもこのくたびれた姿、これが道端に落ちてたのかと思うと、よくぞ連れてきてくれましたって思う。

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この日の夕飯。動物性のものを全然食べなくて力が湧いてくるのを実感する。

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しばらく続く作業の手を止めて、ここまで眺めさせてもらった二人の日常生活に触発され、携帯電話も持たずに身一つで、家のすぐ近くの、初めてデイヴィッドに出会った時に連れてきてもらった山に登った(その時の写真↓)。

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一人でもくもく歩いて着いた頂上、風がビュービュー吹いていた。

ただ呼吸をした。デヴィッドに教わったウジャイ呼吸をゆっくりゆっくり、ただ息を吸って吐いて。周りに誰一人いない。遠くにぽつりと家が見えて、ただ草が揺れていた。風の音がずっと鳴る。身体を好きな方に伸ばしていった。むかし、踊り方を教わったことがある。ただ湧き上がる動きに身を任せた結果ダンスになる、そんな感じの踊り方。それに従って踊った。多分へんてこりんな動きをしていたけど、この広大な草原の中だと不思議とそれもまた絵になっているのではないか。

『言葉も説明も理由なく在るこの命。この命の本当の姿は、ぼくの小さな頭で捉えることなど到底できない。それほど無形で自由自在。ぼくはこの心臓が動いている間、この形なきかけがえなきものを辿りたい。心で感じて動く、それが誰の目にも止まらずとも、心で感じたままを。私は風、流れ続ける存在。サラサラと。駆け抜けていく。吹き抜けていく。目には見えない。何かを揺らすことによって、音を立てることによって、私は感じられる存在となる。』

そんな感じのことを感じていた

旅を伝える、というスタイルになると、必ず見てもらう人に「客観的に」伝わらなければならないという前提の中で言葉を紡ぐ。それは数多ある存在の示し方の一つでしかないということをわかっておくべきだ思った。命に純粋に触れて形にしようとすると出来上がる前に「これ、わかってもらえないから引っ込めよう」と思って閉ざす。そういうことがずっと自分にはあったなあと思う。

下山した。

唐突にデイヴィッドがオラクルカードを引いてくれた。ぼくの過去、現在、未来を並べてくれた。 

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左から過去、現在、未来

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デイヴィッドは出たカードの説明をぼくのエネルギーを感じながらカスタマイズして届けてくれた。

『あなたのつむぐ言葉には人々を光に導く力がある。自らのハートの奥深くからの言葉を表現することを、恐れないこと。これから自分は自分の中の悪魔と相対することになる。それを乗り越えた時、より人々に自らの力を分かち合う存在になっていく。』

デイヴィッドの届けてくれた言葉を受け取って自分の中に入れて取り出すとこんな感じになった。

本当は何に気づいていて、何を求めていて、どう進んでいきたいのか、その答えはもうすでに自分の中に出ているのだと思う。でも、それを明らかにしていくのが怖いのだと思う。失敗してしまったら、と。そんな自分の中の核心の部分を揺らしてくれた。

この命の真ん中に手を伸ばすような時間が流れている。