HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

困難は重ねてやってくる(ポシュジェリェПошћење〜ポドゴリツァПодгорица)

出発前、アナとデイヴィッドに50ユーロを渡した。彼らへのドネーションとして。本当は200ユーロくらい渡したかったけれど、今の自分の状況から渡す金額をセーブした。

寝食のお世話になったことももちろんだけれど、それだったらこれまで出会ってきたたくさんの人たちだって条件は同じ。ぼくはそれに加えて、彼らのような生き方が広まっていって欲しい気がした。

野草を摘んで暮らすこと、近所の人と良い関係を築くこと、笑顔で声をかけること、美味しいご飯を作ること、自分の感じることを一番に大切にすること。自分の中でおぼろげに「こうであったら良い」と思える生き方を形にしている。

加えて、商業としてのヨガではなく、より本質を追って取り組んでいることにも共感した。世の中本当に良いことしている人に何かと金が回りにくいという側面がある気がしていて、そんな認識もまた、今回のドネーションを後押しした。

その彼らの在り方に投票した。投票することで、自分自身もまた、そこに近づけるのだと思う。デイヴィッドは「気にしないでくれ」と真剣に訴えていたけれど受け取っていただいた。二人とハグしてお別れした。

走りながらデイヴィッドの真似をしてすれ違う人と挨拶を交わす。その時、自分の中の部屋のイメージが変わっていることに気がついた。これまでのは自分の部屋に閉じこもっていて誰も入れたくなかったような感じ。それを拡張してしまって他人も一緒の空間に入れてしまう。するともっと心地よくなる。これは良い発見だった。

走ってまもなく、自転車の荷台が壊れて軽い荷物しか乗せられない状態になった。荷台に乗った荷物は寝袋とマットと靴だけになり、いつも載せている大きなバックパックは背中に背負った。重さ20kg弱。これが長時間になるとめちゃくちゃ辛かった。肩がもげそうになる。痛い。休み休み進まなければならない。

荷台が壊れることは覚悟していたけれど、どうしても急いで移動したいこんな時に壊れるなんて本当に、もう本当に、困難は重ねてやってくるなあと思った。というか、重ねてやってくるから困難なのか。

100kmほどの道をかけて序盤の登り以外は全体的に下り坂。山から降りてくるような道を走った。ガソリンスタンドの敷地でテントを張った。

・・・

デイヴィッドは出発前にサンドイッチを作ってくれた。サンドイッチってイギリスだよね。イギリス人のサンドイッチ😊 

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二人が用意してくれた食べ物たち。

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今日も彼らはヨガのオンラインレッスン。

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荷台が壊れた自転車の新しい荷物の積み方。大きなリュックは背負う。重心のいちが変わって立て掛け方にもコツがいるところがまた厄介。

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夕方、デイヴィッドが持たせてくれたサンドイッチ。80kmほど走って疲れて、でも重い物は受け付けない胃袋に優しかった。

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テントを張ったガソリンスタンド。近くに停まっている車は販売されている中古車。24時間明るい場所でいて人もそんなに近寄ってこない場所だった。明日はまた早朝の出発を目指す。

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