ほぼ歩いて17km前進。
ガンビアやセネガルでよく見かける家の前の木の下で避暑しつつたむろしている人達。彼らの前を通っていると一日に一回以上は「こっちに来い」と誘っていただけます。お茶とかお食事とかただのトークとか。彼らにとって白人はより経済規模の大きな国に移住するためのツテとなりうるからそれ目当ての人もいるんだろうなと心の中でうっすら思いながら見てるけど、そんなこと関係なしに珍しい客人の存在を面白がったり喜んだりしている人も少なからずいるようである。
今日はまた一際元気に呼び止める男子集団。大皿に残ったお米を見せてきて「これ食べろ」と誘われて乗った。
男子集団の中のラミンというちょっとガラガラした声で喋る青年が明るいテンションで「日本といえば水道を作ってくれた国じゃないか!」と喜んでぼくを迎え入れてくれた。
ガンビアでは都市を離れても蛇口が設置されている場所が多く、大体どこでも飲み水として充分に機能します。モーリタニアとかセネガルで感じた変な味はしない。お腹も壊れない。これは大変ありがたい。インフラの整備ってすげえことよ。
ラミンはぼくを大変歓迎してくれているようで明日からもどんどん進んでいこうと思っていると伝えると「ノーノー!1ヶ月はここに滞在してくれ!」と誘われた。こんなに歓迎してくれる人もなかなかいない。とりあえず今日はまだ少し早いけれどラミンの住む「コンポン」と呼ばれる五世帯くらいが同居する長屋(ここではほとんどの人が使ってる)の、彼の部屋の前の屋根下にテントを張らせていただくことにした。
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日中は家の前でのんびりするガールズの中の1人から「カモン」と声をかけられてしばしのんびるすることに。
お昼時になってクッキング開始。火を焚くため家の前の薪から何本か持っていく。
ガンビアでは住まいとは別に建てられた小屋の中で火を焚くことが多い。
家の近くの畑から葉っぱを集める。
茎をとる
煮る。塩やJumboというコンソメのようなもので味付け。
最後に木臼に入れて木の棒で潰す。
これがクジェサック。酸っぱい味が良いアクセントになります。
魚のフライと一緒にご飯に乗った。
一緒にいただきました。
自分もほんの少し調理手伝いました。
食べ終わったらモロッコからずっと続く甘いお茶いただきました。
その他お宅の風景
こういう子供が喜びそうなアイテムもほんの少ししかなく、ボロボロになってる。
短い時間、お世話になりました!
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ラミンのフットボールチームの練習を見に行きました。
審判は旗の代わりに葉っぱを使います。
ラミンが指導している少年チームの子供たち。
ビデオの前で踊ってました。
夜はまた雨が降り出します。コンポンの住人は屋根下へ。
ラミン一緒にお部屋の中で晩飯。電気は止まっていたのでぼくのヘッドライトが頼りです。
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ムスタファというラミンの仲間が「ぼくらは白人に対して尊敬の意味で(with proud)『トゥバブ』と声をかけるんだ」と教えてくれた。セネガルの時からずっと続いているあのトゥバブ。「白人」という意味だと知ってから差別的なニュアンスを想像していたところなので、そのこともムスタファに伝えると笑いながら「そんなことはないよ」と言っていた。
黒人、白人、ある時期のアメリカで盛んだった人種差別の話は今日、学校の授業で人類の一つの過ちとして取り扱われ、自分も「差別って良くないね」という認識を持って生きてきた。その意識がトゥバブに対する嫌悪感に繋がったのだけど、proudを持った彼らの意図を想像しようとせず、自分の物差しで測って勝手に気分を悪くしている。これって自分だけが人種差別を在るものとしているのね。悪だと信じて忌避するあまりに逆に加担する。そういうことってあるなぁ。なにかと「エロい」と受け取る自分の頭の中がエロいってのとおんなじかな。自分を戒めた。