HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

モンテッソーリクラスの撮影(Bakau↔︎Foni)

ナンシーはモンテッソーリ教育の理論で運営しているクラスを11持っている。それぞれ村のコミュニティから提供された室内に2、3人の担当者と4〜10人ほどの子供たち。

今日訪問したのは5クラス。まだ暗い朝の6時半に待ち合わせ、ナンシーの車に乗せてもらい、首都圏から80kmほど離れたFoniという地域の中のいくつかの村に点在していた。

モンテッソーリ教育ではクラスの時間では子ども達が安心してその子自身から湧いてくる関心のままに過ごすことのできる空間づくりを第一とする。その様子の第一印象はとても静か。専門の器具がいろいろ置かれている部屋の隅で担当者は危険行為の制止以外の介入はほぼ行わない。見守りに徹している。この雰囲気の維持に対して非常に繊細。

そんな環境にぼくという異物が介入するのはもちろん厳禁である。注意を向けられるだけでもアウト。でも肌の色も顔の作りも周りの大人達と全然違う男がカメラを向けるなんて絶対に空間が壊れる。ぼく自身がめちゃくちゃ目立つ存在なのに注意を引くのは厳禁。というわけでぼくが経験してきた中でもっともやりづらい撮影と相成りました。

まるで野生動物の巣を観察しにいくかのようにそっと教室へ近づき、ナンシーが入り口の外からその場を仕切る担当者の方とアイコンタクトだけで挨拶を交わし、まるで病院内であるかのような静かなやりとりで撮影が可能かどうかを確認。5クラスのうち1クラスは「子供が怖がっているから」ということで撮影が中止になった。ひとつのクラスでの撮影は5分くらいで切り上げ。超速攻。全然良く撮れてけどやむなく引き上げた。いよんな制限の中で良いショットを得ることに長けた写真家もいるんだろうなぁ。

クラスが終了したのち、担当者で集まって週一のミーティングの様子を撮影(先週もお邪魔させていただいていたやつ)。村の学校の庭の大きなマンゴー木の下に大きなシートを強いてそこに各クラスの担当者が集い、それぞれのクラスで発生したケースの中で相談したいことを共有。詳しいことを端折って伝わりにくい書き方になるが、ナンシーのファシリテーションMBAとかで学びそうなリーダーシップ論をベースとして、それぞれのケースに答えつつ、そこからの学びを全員に共有するものであった。子供に対しても仲間に対しても、このガンビアに近代的な教育の種を蒔くような活動であった。

現在このクラスは無償であり、運営収入はない。継続できる仕組みの形成を模索しているそうだ。

写真の枚数は全部で600枚に及んだ。編集して完成したらこの記事に載せる予定です。子ども達の顔入り写真はNG、大人達は許可を得てからなので、時間はかかりそう。先にクラス関係者の表情がはっきり写っていない風景や遠景の写真を載せておきます。

車で移動中

車の後部や天井に人が乗っていたり、ドアがどこかしら開きっぱなしだったり、アフリカに来ると見慣れてしまう光景だけど日本じゃまずあり得ないやつ。

ブリカマBrikamaという賑わっている地域では朝市が。車道も塞がれてしまうほどの混み用。車の助手席から写真を撮っていると声を荒げて抗議してくる女性がいて、すぐさま警察が車を止めて「写真はだめだ」と言ってくる。ナンシー「公の場で写真を撮ることは法律違反ですか?」と問い返す。警察は会話のキャッチボールを無視して「写真はダメだ」と言い直してくるがそれでもナンシーは毅然として同じ問いを3回くらい問い直すと警察は「法律違反ではない」と答えた。では「警察の出番ではありませんね」とその場をやり過ごす。ナンシーは「警察はただお金を取る口実が欲しいだけ」と切り捨てていた。公的機関の性質は場所によってピンキリである。

ナンシーはこの朝市で家に持ち帰る食材の買い物。

リヤカーで買い物の手伝いをする商売をしていり男がいる。

コンクリートで補装されたシャドウから外れるとすぐにジャングル。そこを抜けると村がある。

途中には川の水が滞留してできたマングローブの湿地。ちゃんと撮れなかったけれど全然違う場所に来た感が嬉しくなる。

村に到着、大体一軒はモスクがある。

クラスに近づくときは先にナンシーからそっと歩み寄っていく。

クラスは村が与えてくれた建物を使用する。大体このくらいが最大サイズで他はもっとこじんまりとしていた。

内部にはモンテッソーリ教育理論に基づいた器材が色々。古い建物の中に近代教育的な空気がポンっと現れた感じだった。ガンビアの村の生活空間とは大きく異なっていると思う。

村の学校の庭でのミーティング。マンゴーの木の下で。

学校の周りには家畜なのか野生なのかよくわからない牛や山羊や鶏が自由に歩いている。

昼食にはセネガルでもお馴染みにヤッサ・ゲナ(玉ねぎの甘辛炒めと鶏肉のご飯)をいただいた。子供っぽい味嗜好の私好み。一緒に囲んで手づかみで食べる。量がたっぷりで余るので残りは地元の子供達へ。

ナンシーの理知的なファシリテーションでみんなの参加も促していきます。

ナンシーはいつもパッと目をひきやすい手作り感のあるおしゃれなイヤリングをしている。

帰りの車中。空が綺麗なので写真を撮ったらナンシーも「綺麗だね〜!」と嬉しそうだった。空に感動する人間は良いヤツだから(偏見)親近感を覚える。

ナンシーの車で移動。