マクロコリという小さな町でとあるご家族に1週間お世話になった。
最初の出会いは寝場所を求めて聴きこみをしていた時だった。
彼の家の近くの教会を紹介してもらってそこでキャンプをした。
夕食の差し入れまでいただいた。
とても素敵な人たちだったのだが、それきりになるのかと思っていた。
それからしばらくして、交換していたFacebookでメッセージが届いた。
「よかったらギリシャを出る前にもう一度会いたい」
来た道を引き返して会いに行った。
待っていたのはたくさんの人にひたすらお世話になる日々だった。
ギリシャで一番嬉しい思い出のひとつになった。
写真右から
アントニス
「また会いたい」とメッセージを送ってくれた人。メカニック。農作業に使えるパワーショベルやドローンや小型の船を自作してしまう人。すごい。後に紹介するバビスの会社に務めている。彼のYoutubeページから彼の作品たちを見ることができる。
バビス
アントニスの弟。エレベーターの設置、取り付けの会社を個人経営している(アントニスはそこの社員)。二児の父。自宅をリフォームしている最中だったので、アントニスの家の隣の大きな倉庫で家族揃って寝泊りしていた。自分も1週間の間、その倉庫にベッドを作ってもらって滞在させてもらっていた。
アントニスの恋人。アントニスの家に一緒に住んでいる。メカニックだったらしい。現在は衣料販売店に勤務。
ナナ
バビスの奥さん。アジアの文化が好きで特に日本が好き。いろいろとお世話になった。とても明るい笑顔で接してくれた。
親戚の人の誕生日パーティに参加させてもらった。
近所におじさんや、いとこ、親戚が住んでいたようで(誰が誰だかわからなくなります。)そのお子さんの誕生日パーティに参加させていただいた。みんな親戚なのになぜか旅人の自分だけがいるという不思議。
せっかくなのでフォトグラファーとしての自分の力を思い切り振るわせてもらった。美味しい料理はもちろん、一緒にギリシャのダンスを踊らせてもらって、この国ならではのパーティの楽しみ方を教えていただいた。とてもとても楽しかった。
詳しい雰囲気はこっちの記事にまとめました。
周囲の観光案内をたくさんしてくれた
アントニスにいろいろなところに連れ出してもらいました。
連れて行ってもらった観光地の写真はこちらの記事にまとめました。
たくさんご馳走してもらった。
ギリシャならではの料理をたくさんいただいた。贅沢すぎるひと時でした。
主に写真でご馳走になったお料理をまとめました。
自転車を強化してもらった。装備もたくさんいただいた。
メカニックのアントニスは自転車に前かごやスタンド付けてくれました。ボロボロになっていたサドルや自転車のボルトを付け替えてくれました。
具体的に直してもらったところは↓の記事にまとめました。
応援の気持ちをいただいた。交流をいただいた。
何気なく過ごしている時に交わす交流だとか、彼らの生活の一部を見せてもらってギリシャの風をたくさん感じさせてもらった。
装備品をたくさんいただいた。
靴、上着、雨具、自転車に取り付ける小物入れなどをいただいた。
「アントニスはこんな風に人を呼ばないわ」とエヴァは話してくれた。どうして?と尋ねるけれど当の本人もただ"Because, you are good."とだけ言ってくれた。木訥とした人で、でもただシンプルにそう伝えてもらえて、すごく伝わってくるものがあった。
みなさんからはとてつもなく大きなものをいただいた。別れるのが惜しかった。ぼくは何も差し出すことができなくて心残りだった。
「自分以外の誰かのために」という思いで行動することは控えるようにしているけれど、「この人のためにも頑張りたいんだ」という思いができると、それはとても大きな力になる。ここでお世話になったみんなはまさにそんな存在になった。
いろいろな場所に行って元気な姿を見せて「みんなのおかげです」と伝えたい。それがいま自分にできる恩返しだと思っている。
来年、アントニスとエヴァが結婚式をあげるということなので、そこに是非ともカメラマンとして行かせて欲しい。