HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

準備のうた

※以前のサイト開設前の記事です。

 

準備に時間をかける。ひたすら時間をかける。孤独だし。息をひそめるし、身体を大きく動かすわけでもない。ただじっと、黙々と手を指を動かす。

ただいま、サイトリニューアル中。昨日は一箇所を更新するのに6時間もかかるという進みっぷり。これは正直しんどかった。12時間くらい椅子に座って腰は痛いし首は痛い。目はチカチカしてくる。

気持ちの面では孤独が襲いかかってくる。じぶんがこんなことをしている間に、たくさんの人が面白そうなことをしていたりなにかの成果を上げていたり、嬉しそうな報告がSNSのタイムラインに上がってくる。だからそこに目は向けない。見れば見るほど、じぶんはこんなことをしている場合ではないという感覚に苛まれる。孤独は自ら選んで孤独になるのだ。今はまさにその時だ。

こんな時、いままで仲良くさせてもらっていた人たちとの「距離が広がっている」と思う。彼らのなかで自分個人のサイトを作ることしている人をじぶんは知らない。ましてやフリーでカメラマンをしているということもしていないしこんなおばかなブログを書いて公開しているなんて話も聞いたことはない。

みんなの知らない領域に足を踏み出していっている。これは必然、孤独になる。みんなでわいわいスイカ割りをして遊んでいたのだけれど、海の沖合いの方になんだか行ってみたくなって一人で船を準備したりしているような、そんな感覚。みんなに手伝ってもらうわけでもない。

こんな行為をもうここ1年は何回もやっているつもりなのだけど、はじめはとても不安に思っていた。ひとりで船を作り始めて嫌われたりしないだろうかというのが主な理由だけど、だんだんそれも薄まって消えてきた。

船を作っている間はなにをしているのか分かられず口で説明してもイメージしてもらえない(説明がうまくないので)。結局あまり応援はもらえない。でも、いざ船ができればその船で沖合いに行くことを心から応援してくれる人がたくさん出てきてくれるということを覚えてきたのだと思う。

このサイトという船を見える形にした時も楽しみだ。いや、むしろ応援してもらえなくても沖に行ってみればいい。その先で待っているものを楽しめばいい。じぶんはやっぱり、誰を喜ばしでもなく誰の期待に応えるでもなく、じぶんを楽しませることを第一に生きていいのだから。ついてくる人ができるのは、その後だよ。

そして、この時間があったことを未来の自分のために残しておこう。その時のじぶんが使っている、「サイト」というみんなと繋がるためのツールは、この身体中痛くしながら孤独に黙々とPCに向き合っていたじぶんがいたからだよ。そして、たぶん、みんなの嬉しそうな顔にも少なからずこんな時間がその前にあったからだよね。そういうことにしておこうと思うのです。