昼ごろ、シモン宅の庭に張っていたテントがこんな形になっていた。
テントの膨らみを支えるテントポールが一箇所。欠けた。
このテントは使い始めて3年弱、だんだんと劣化したアルミのポールがある瞬間に強めの風を受けて壊れてしまったのだと思われる。
外で寝ればたちまち大量の蚊の餌食となる。マラリア発症リスクもあるここから先は特にテントこそが命綱のようなもの。
これはまずい。どうする!?
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新しいテントポールを変えたら一番良さそう。でも、ガンビアじゃまずなさそうだな。あったとしてもテントごと売っているとか。それはセネガルのダカールでも同じことかもしれない。
デカトロンのサイトを見てみるとヨーロッパの視点にはテントポーツだけで1000円ちょっとで売られているのを見かけた。が、セネガル支店にはない。
ヨーロッパの誰かから送ってもらうか?買ってきてもらうか?日本で誰かに買ってもらってここに送ってもらうか?
いや、こんな小さな故障、自分の手でなんとかできないか?溶接ができたら一番良さそうだけど、テントポールはアルミニウムだからほぼ不可能。
一度欠けた破片を改めて頑丈に固定するなら、めっちゃ硬いプラスチック状になる糊であればどうか?以前船の手伝いをしている時にロニーに教えてもらったエポキシ樹脂のことを、シモンに相談してみると持ってきてもらった。さすが自分の家だって自分で建てちゃう男。
これは二つの異なる液体を混ぜることでプラスチック状になるまで固まる代物。が、糊付けして固まってからグニッと曲げてみると強度が足りずにあっさり崩れ落ちた。
強度が足りない。もっと鋼のように頑丈で、かつしなやかに曲がるもの。。
こうやって頭を使っている時が一番能力的に成長しているのだろうと思う。
今度はもう2年以上前にブルガリアのデカトロンで一応購入したけど使い道のなかったタープを張るための紐を思いっきりぐるぐる巻きにしてみた。
この紐、プラスチックとかナイロンとか強い素材を合成させているようでかなり頑丈だと思われる。それをぎちぎちに巻けばかなり強くなりかつ紐ならではのしなやかさもキープ出来るかも。
さあ、しなるか
しなったーーーーーーー!!!!
意外な形で応急処置が完了した。すげえな紐。糸は寄り集まれば鉄のように頑丈にだってなれる。
さらにすごいのはこれで着脱もできたこと。外したり付けたりしても形状キープ。ほぼほぼ元通り使うことができる。本当にすごい。紐とか糸というものの凄さに感動した。
とりあえず応急処置でしかない。またいつ壊れてしまうかわからない。けれど、物は必ず壊れていくから、こうして柔軟に対応できるようになり「なんとかできるイメージを持つ」ということが長期の旅人としては非常に役に立ってくれる。
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今日も作業するだけ。電力(キャッシュパワーと呼ばれるガンビアでの電力会社の支店へ支払いに行くシステム)と夕食の買い出しのためにシモンの車で少し出かける。
ガンビアの車には安全性を保証ためのシールが貼られている。
ガンビアの車は止まれない車が多い。スピードを落とさずに突っ込んでくる者、自転車にぶつかってくる者、大事故とまではいかずとも接触くらいなら日常的に発生していると思われるこの状況はドライバーの意識以上に車そのものに問題があるのかもしれない。こんな品質保証のシールなんて嘘っぱちだろうと言うシモンの分析を聞いて納得していた。
降っては止み、の雨季の空
夕飯のためのスモークチキンを購入。
チキン屋さん。
また接触している。トラックと一般車
シモンがトマトソースとスモークチキンを組み合わせた美味しいスープを作ってくれた。
家の窓から