旅の経験が重なってくるとある程度「良い人と出会えそうな場所はこんなところかな」みたいな予測をするようになる。が、そんな予測はちっぽけなもので、その斜め上で貴重な出会いに恵まれる事が度々ある。
この日は泊まったところで偶然出会ったドライバーの方が本当にフレンドリーな素晴らしい人で、しばらくの間、とても良い時間を過ごさせていただいた。彼の人生の話をシェアしていただけたことが何より心に残っている。
泊まったところからニーシに向かってプチドライブに連れて行ってもらった。
今回は晴れてくれて良かった。やっぱりお日様の光はありがたい😊
昨日の夜にタイヤがちょっとパンクしていることに気がついていたので修理。濡れた服を乾かしながらのんびり取り掛かる。
昨日は誰にも何も言われなかったのでこの場所は完全にフリーかと思っていたら何やらセキュリティーの人っぽいおじさんが歩いてきた。
身振り手振りで「僕もう出発します」的なことを伝えると「ああ、そうなの」とまた自分の持ち場に戻っていった。
また修理に取り掛かると今度は別の人が歩いてきた。今度は英語で笑顔でフレンドリーだ。良いひとだ。すぐにわかった。
なんか嬉しくなって自分の身の上を伝えると「コーヒーでも飲もうよ」と誘ってくれたので彼についていった。
最初に見回りにきた警備員の人がトルココーヒー用意してくれていた。
青空お茶会だ😊
彼の名前はミランさん。ドライバー業をされている。セルビアで最初の一緒にセルフタイマーを撮った友人になった😊
この場所は何かの工場らしい。ちょっと英語では言い表しづらい特殊な何かを製造しているとのことだった。
ミランさんはセルビアの文化の細かい話をいろいろ教えてくれた。「ハンバーガーがうまいっすよね!」と伝えると特にこのあたりの地域(南部セルビア)の特色だということだった。
ミランさんはスズキのバイクがお気に入りのようで、セルビア→モンテネグロ→フェリーでイタリアに渡りイタリアツーリング→マルタと旅をしたことがあるそうで、特に印象的だったイタリアの彫刻や建造物の写真を見せてもらって盛り上がった。やっぱりイタリアもすごいんだなあ。マルタも行ってみたい。
一通り時間を過ごしたら今度は「ランチでも行こうか。奢るよ😊」とお誘いしてくれた。二つ返事で同行させていただいた。
ミランさんの車に乗って一昨日自転車で通り過ぎたニーシに向かう。
自転車はセキュリティの人が守ってくれることに。ありがとうございます😊
ニーシに向かう途中。もいろいろと案内してくれるミランさん。自分1人で通っても基本何も分からない。地元の人のガイドがあると全然違う景色に見えてしまうね。
遠くの方に雪のを被った山がたくさん見える。綺麗だ。
この辺りが村と呼ばれてるところだよ、とか、あっちに見えるのは刑務所だよ、とか。ニーシの周りにはたくさん自然の観光名所があるよ、とか、自分のこの後の進路上にある素晴らしい場所も教えてもらった。自分の次の目的地だ。
ニーシに到着。レストランに向かう。
やってきたのはここ、ファミリーレストラン。ミランさん曰く「安いのに高い店よりも美味しい」
良い感じに歴史を称えた雰囲気が素晴らしい店内。間違いない。良い店だ。
なんのスパイスだろう。
肉😊
ミランさんがミートローフを提案してくれた。セルビアのランチとしてはもっとも一般的らしい。家庭でもミートローフ、レストランでもミートローフ
そして、現れたのは。
よっしゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!
これは間違いないでしょう!😊
ビールまで添えていただいた😊
いただきます。
この肉が、この肉が、この肉がねええ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!
すごいです!!!!!😍
濃い!!!!!!!!!!!!!
ポテトやクリームソースもやっぱり味がしっかりしていてたまらなかった。抜群のコンビネーション。おまけにパンもこんがりやけて美味しかったー!😊
食べてながらミランさん自身のことをいろいろ尋ねる。
英語は幼少期から自分で音楽や映画を見て意味を調べて覚えていったらしい。
乗り物の運転は基本なんでもできる人でバスやタクシーの運転手もやっていたことがあるし兵役で軍隊に所属していた頃は戦車も動かしていたそうだ。でも1番のお気に入りはバイク。彼のドライブテクは警察署の交通課の一番有力なドライバーよりもすごくて彼らに教えてあげちゃうくらいらしい。
そんな人が「スズキは素晴らしいよ」というのだから本当にすごいのだろう。
スマホケースは友人からのプレゼントだそうだ。
そのほかにもいろいろな込み入った話を聞かせてもらった。このセルビアという地域の困難な歴史が絡んだ事情も聞かせていただけた。詳細は省くけれど、人の背負っている運命のようなものは本当に多様で計り知れなくて、そのストーリーを耳にすることはやっぱり大切なことのように思った。
お店は本当に良い場所だった。合掌です😊
また元いた工場に戻る。
出発前にミネラルウォーターを分けていただく😊
ご挨拶。警備員の方も応援してくれた😊
ミランさんは本当に優しい表情の人だった。
グッドラック!と笑顔で見送ってくれた。
やっぱり、新しい友達ができたら嬉しくなるなあ。ブルガリアの終盤から今日まで触れていなかった感覚を思い出した。
ミネラルウォーターは本当にとんでもなく美味しかった。まさに美しい味という感じだったなあ。
坂道を登って振り返る。あそこが元いたところだ。またたくさん良い人に恵まれました😊
この日の続き