HIRO EATS THE EARTH

地球まるごといただきます

作業日、夜道を行く(ピロト Пирот〜ベラパランカ Бела Паланка)

ほぼ一日中、丸1週間も更新を滞らせていたブログの更新を目標とした。

iPhoneがあった時はテザリング機能を使ってテントの中からパソコンを使って更新したり、iPhone自体のバッテリーの持ちがよくて動きが早かったのでスマホから文字を打つことも簡単だった。古い携帯はすぐにバッテリーがなくなるし、文字を打つ速度も非常に遅い。最低限の利用に留めないと電気がどんどん無くなっていってしまう。

というわけでブログの更新は以前のようにカフェでWi-Fiをゲットしてパソコンからの更新とした。コーヒー代がかかるので頻繁にはできない。数日分をまとめて更新していくイメージを持った。

 

ちょうど良いカフェを探すのも地味に時間がかかる。電源があって、Wi-Fiがあって、コーヒーが安くて、居心地が良くて、と建物の中の様子を外から伺いながら、大荷物を載せた自転車を押しながら街を歩くのはやっぱり恥ずかしい。

 

ブログの更新も頭が痛い。どんな風に書いたら良いかかなり考える。

2記事ほど書いて手が止まった。自分は良い記事を書いているのかなあ。

自己評価では全然だめなのだ。文章は素敵じゃない。写真は平凡すぎるし。本当に、毎日そのまま書いているだけだ。メモみたいに残していっている。それで精一杯なんだ!という気持ちもありつつ、それでは不十分なのかな、という疑念も浮かぶ。

それを使って投げ銭をもらおうとしているからこれがそのまま自分の生活にも関わってくるというのに。かなり危ない気がする。どんどん落ち込んでいった。

ブログを良く読んでくれている人に相談して励ましてもらうけれど、自分の中のもやもやは簡単には晴れてくれない。「読んでもらう人を増やそう」という提案を受けてもやっぱり「え〜〜〜〜〜」となってしまう。

けれど、そのやりとりをしている中で次のアクションが浮かんできた。

自分はこのままずっと家を持たずに旅する生活を続けたい。こうして旅の記録を残していくことを自分が世の中に差し出すエネルギーとして(有り体に言えば仕事として)、そしてこの生き方は、自分が追求し続ける「道」のようなものでもある。この生き方がそのまま自分の生きる目的であると言っても良い。今居る海外で何かしらが立ち行かなくなって、日本に帰らなければならないようなことになったとしても、自分はこんな生活を続けようとすると思う。

そういうことを、そのまま伝えていこう。

これまで自分の中であたためている考えはとても複雑で、他人に伝えても理解してもらえなくて、それがすごく辛くて嫌だから基本的に引っ込めていた。

でも、こうして本格的に追い込まれてくることによって、そういう細かいこだわりが融けていく。危機というものは時にいい薬なんだなあと思う。

拙くても、美しくなくても、ただ、希望から目を逸さず歩む。そこに一皮剥けていくことが、今、自分には求められているのかもしれない。

ブログを更新し終えたらすっかり夕方になっていた。普通なら寝る場所を探すところだけれど、走らないと身体に悪いし、もうどこかしら眠る場所を発見できるイメージがあるので、食べ物の買い物だけ済ませて出発。

30kmの夜道を進んだ。

 〜〜〜〜〜

朝目覚めた時の風景。風情のある教会で地元の誰かに怒られやしないかとヒヤヒヤしてたけれど大丈夫だった。 

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教会を見回る。

正面

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振り返るとちょっと町が見渡せる。

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教会の隣はこんな感じ

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氷点下まで冷え込んだ。結露した水が凍っている。

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荷物をまとめてカフェでブログ更新作業。

終わったら夕方。お腹が減った。

セルビアの物価の安さを期待していたけれどどれもブルガリアよりほんのりお高い感じ。なんとか安く食料を調達する方法を見つけないとなあ。

スーパーの中を隈なく歩いて、とりあえずパンとケチャップだけを購入。両方で110セルビアディナール(約130円くらい)。公園のベンチでもしゃもしゃ食べる。かなり侘しい人になっている。笑

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食べ終わる頃にはすっかり暗くなっていた。

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古いお城のある広場だ。

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やっぱりパンとケチャップだけでは物足りなくなってスーパーでポテチを購入。70ディナール(84円くらい)。セットでコーラが飲みたくなって買う。40ディナール(48円くらい)。結局節約できていない。笑

夜の道を出発。街を抜けるとすぐに暗くなった。

道を走りながら人を見かけたら寝場所を相談する作戦をとる。

途中家の前でバーベキューをしている人を発見。外で食事をしている人は心がオープンなイメージがある。相談してみると英語が話せる。

とりあえず川のそばの草原でキャンプができるとアドバイスをもらう。そして「ちょっと待ってて」と家のガレージに入っていって、ペットボトル500ml分のラキアをお裾分けしてもらった。

ラキアはアルコール度数40パーセント近い、ぶどうから蒸留して作るかなり強いお酒だ。ブルガリアやトルコにもあるが微妙に違うらしい。ありがたく頂戴する。やっぱり外でご飯食べてる人ってどこか心がオープンだ😊

再び夜道を走る。高速道路のすぐ横でちょっと安心感がある。

途中真っ暗なトンネルが見えた時はびびった。短かったけれど。

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そのままあたりを見回しながら進むけれどこんな時間になるともう誰も外には出ていない。街頭もない真っ暗な道をヘッドライトで照らしながら走る。星がよく見える。

横をみるとぼーっと使われているんだかいないんだかわからない家が暗闇にかすかに浮かび上がった。お化けが出そうでちょっと怖い。

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 2時間ほど走って見えてきた小さなガソリンスタンドの灯りでほっとした。そこのスタッフに頼んでテントを置かせていただいた。この人も英語で話せる人だった。セルビア人はローマ字表記にも慣れているせいか英語も行ける人がブルガリアよりも多い印象がある。そしてちょっとだけフレンドリー、、、な気がする。

翌朝撮影。

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