信用がないことの辛さを痛感しました。
飛行機で窓側の座席をとって熱心に外の景色の写真を撮るというのはまだ乗り慣れていないこの時ならではなのかもしれません。この回は定点撮影のような空からの写真がならんでます。初々しさがそのまま写真になったような。乗り継ぎのアメリカ、ダラスでのイミグレーションや通貨の両替でも焦りまくりの初々しさ満点でお送りします。
ちょっと眠ってしまったと思ったら外がもう明るい。
眼下に広がっている大地がアメリカだとすぐ分かった。海から大陸に変わる瞬間を見おろしたかったけれど寝過ごしてしまったようだ。
アメリカ。この目で直接見るのは初めてだ。自然とカメラを窓の外に向ける。このために席を窓際にしたのだ。
湖!!山!!
デカイ湖だ!
また湖だ!
川、、のような湖か!?
雲に覆われて
農地っぽいのきた!!
眼下に広がるミニチュアアメリカ。
広い大地に占める茶色の面積が多さが、自分の抱いていたアメリカのイメージそのままだった。あそこを駆けたらどんなかんじなんだろう。
機内食では、ちゃんと朝ごはんも用意してもらって助かった。写真のメニューに加えて袋入りのパンのようなものは、もしものときのために非常食としてバックパックに詰めておいた。なんならまわりの乗客の分まで余りをいただきたいたいが、そこまでの度胸はなかった。
機内アナウンスが流れる。着陸準備。柔らかくて倒せて眠れる座席。運ばれてくる食べ物と飲み物、そしてビール。こんなに恵まれたお部屋、正直このままずっと続いてほしい。地球を半周する飛行機旅、その半分が終ろうとしている。10時間でもとても短く感じられる。
ダラスの街が見えた。
はるか上空から、街がミニチュアでも日本のそれと景観の違いがわかる。頭の中のアメリカの住宅のイメージと照らし合わせる。
程なくして滑走路に降りる。
乗り継ぎ場所、ダラス・フォートワース国際空港に着陸した。
飛行機を降りてイミグレーションへ。
ズラリと何台も並んだ電子機器の前に案内され、そこでいろいろと入力するとなにか紙が印刷されて出てきた。
入国審査の係官にそれを渡していくつか質問を受ける。黒人のいかつい兄貴がお相手だ。
彼と相対した時に受け取ったものすごく感覚的な印象、外国人は存在がまるごと大きい感じがする。平たく言えば堂々としているということだろうけれど、自分の感覚に寄せて言うなら、堂々とかいう次元ではなくて、何というかもっと深いところからどっしりとしているような感じがする。
"Where are you going to stay?(今日はどこに泊まるのか?)"
これくらいの英語ならわかる。
「泊まらないです。乗り継ぎです。」
発してみて自分の声が小さいことが良くわかった。慣れない英語で話しているのもあるけれど、自信のなさが声になって表れたように感じる。「日本で小さく過ごしていたんだなあ」と感じた。世界はこんな意味でもでかいんだと思った。
"Where do you go?(乗り継いでどこへ?)"
「アルゼンチンにいきます!」
"For what ?(なんのために?)"
答えたらすぐに次の質問が飛んでくる。なんだか詰められてるようである。じんわり怖い。慣れてさえいればこのテンポが普通なのだろう。が、この質問にはちょっと答えに熱が入った。
「南極にいくためです!(ちょっとドヤ)」
"Do you have any food?(食べ物は持っているか?)"
「もってません!」
"Do you have baby 〜〜 (〜〜はもっているか?)"
???????
baby(ベイビー)だけ聞き取れた。慌てて返事を返す。
「あ、え、あーと、えー、ベイビー?赤ん坊は持ってないですよ(あたふた)」
すると兄貴。
フッ
急にスマイル。
パスポートにスタンプを押す。
"OK, go.(どうぞ)"
いったいなんだったんだあの笑い、、。
もう一度聴き取れなかった部分を巻き戻して音声を再生してみる。
たしか、、シャー、、ク??とか言ってたな、、てことは「shark(サメ)」か!?ベイビーシャーク?赤ん坊のサメは持ってるか?って聴いてきたのか??
、、、もしかして南極行くって言ったからか!?あいつ、終始仏頂面だったくせに最後笑ってたよな?
つまりこれがあれか??
アメリカンジョークか!?
俺は洗礼を受けたのか!?
生まれてはじめてのアメリカ入りは兄貴の威圧感と笑みとベイビーシャークに迎えられた。
なんだよ。。ユーモラスなお人だったのか。恐る恐るしてて損したぜ。。
そして先程兄貴に元気よく答えたはずだった持っていないはずの食べ物がバックパックに残っていることを思い出した。
あ、パン持ってたじゃん。
が、誰にも尋ねず自分の中で「それは大丈夫」と決めた。
次の便まで4時間という待ち時間だったけれど、きっと一瞬に感じてしまうだろう。次の出発ロビーまで移動する。アメリカの空気漂う外を通る。
英語だ。そして、空気が、細かな造形が、なんか違う。アメリカ。
お店が並ぶ
セブンイレブン。見なれたお店を見るとちょっと安心した。
スターバックスも発見。すべて米ドルで表記されている商品。このときは1米ドル=112〜113円スタバのコーヒーの値段をチェックしてだいたい日本と同じだなーと把握する。
あ。
そういえば
南極ツアーのチケット
米ドルだったよな
ツアーが販売されているアルゼンチンでは
アルゼンチンペソだよな
自分の手元と口座にあるお金は今のところ、日本円だけだ。どんな感じで両替すればいいんだろう?
その場で調べてみる。ちょっと見た感じではアルゼンチン国内では円の需要がないため、米ドルを持ち込み、そこからアルゼンチンペソに交換するのが便利とのことだった。
銀行口座の日本円は現地のATMからアルゼンチンペソを1000円近い手数料を取られつつ引き出すことが可能のようだった。
でも、現地でチケットを買うのはアルゼンチンペソなのか、それとも米ドルなのか。
米ドルだった場合、アルゼンチンペソからどこで両替するんだろう。また手数料とかとられるのかな。
人から託されたお金だ。できるだけ無傷で南極に使いたい。
とりあえず、自分の手元にある日本円は3万円ほどあった。これは多分米ドルにしておかないとアルゼンチンでは紙切れ同然になってしまうかもしれない。
広い空港の案内看板を頼りに両替所に向かった。ずいぶんとこじんまりとしていて、見つかりづらくすこしウロウロした。
両替所のカウンターにいるアジア系の男性に英語で話しかける、するとその英語の訛り具合をすぐに察知してくれた男性は「日本語で大丈夫ですよ」と教えてくれた。
両替所のレートは1ドル125円ほどだった。
あれれ、ネットで調べたのよりずいぶん高いぞ、、
よくよく調べてみると、空港内の両替所はけっこうレートが悪いらしい。手持ちのお金を両替するなら日本で先に両替しておくほうがお得だったようだ。郵便局で両替ができることも初めて知った。ちょこちょこもらったお金を確認するためによく足を運んだあの国立の郵便局でも両替できたのか。
飛行機の出発まで時間は無い、手段を選んでいる暇はなさそうだ。みんなからもらったお金。ごめんなさい。手持ちの日本円を全て、その両替所で米ドルに両替することにした。
銀行口座に溜まってきたお金はどうすればいいだろう。むしろ今ここで交換するほうがいいのか?
調べてみると自分が使っていた楽天銀行のデビットカードは1日の引き出しの上限額が20万円分と決まっていた。
20万円ということは、80万円くらいのチケットを買うのにも4日間お金を引き出すための時間がいるのか?
いや、それは困るな、手持ちでそんなに大金を持っているのも危ない気がする。
できればデビットカード払いにしたいところだったけれど、昨日の現地オフィスとのメールのやり取りでクレジットカードしか使えないと言われたばかり。現地に行けば使えるかもしれないと踏んだこのデビットカードからのカード払いは通用しないかもしれない。そもそも日本円の状態からカード支払いができるのか。調べ続けるけれど明確な答えが得られない。
参ったな。
はじめから南極ツアーチケットは米ドルで販売されていることが分かっていながら、お金を集めることばかりに頭を働かせて、肝心の、日本円をどう換金してツアーチケットを具体的にどう購入するか全然計画していなかった。結果このアメリカの地でひとりあたふたしているこめお。
あまりにも情けなくて死にたくなる。
こんなわたしにお金を振り込んでくれた皆さん。ごめんなさい。本当に。まじで。
クレジットカードが使えないことがこんなに痛いとも思わなかった。失うと分かるありがたみ。平気で頻繁に支払いを滞納していたツケをこの土壇場で払っているのだきっと。
カードが更新されず、別のカードを調べていたとき知ったcredit(信用)の言葉の意味を噛みしめる。
ほとんどスマホとにらめっこして過ごしたダラス・フォートワース国際空港での時間はあっという間、気がついたら次の便の搭乗時間だった。
やっぱり、考えていても仕方がない!!なにか、、なにか方法がある!!
放送がかかり、飛行機に乗り込んだ。辺りはもう暗かった。
次の便でも窓際の座席をとっていた。
今回利用したアメリカンエアラインでは搭乗に際しての注意映像がこんな感じで流れる。かっこいいなあと思って撮り方を考えてしまっていた。何回か見ても飽きなかった。
飛行機が動き出し、加速し、離陸した。
4時間滞在したダラスの夜の街がどんどん小さくなっていく。その景色は明らかに日本のそれと違っていた。なにがどうなっているのだろう。
機内は日本発の時よりも日本人がだいぶ減っていた。自分の隣にも欧米なかんじの男性が座る。ずっと続いてほしい飛行機旅は後半を迎えてしまった。
アテンダントの人が飲み物を配りに来た。隣の欧米な男性はコーラを頼む。
次いで自分がハイネケンのビールを頼むと、突然その男性が反応、驚いた顔でサムズアップをこちらに送り、アテンダントにコーラとビールを交換してもらった。
「フハハハハ!!!私のほうが経験が上手だったようだな!」と心の中でガッツポーズした。至福の機内食が運ばれてくる。
例によってまた一瞬で平らげてしまうが、パンだけは先程の便と同じようにバックパックにしまい込んだ。
客室後方のトイレに向かう。トイレがある所よりもさらに奥がアテンダントの控室になっているようで、壁にはカートがたくさん収納されていた。ここに食事や飲み物が置いてあるのかと理解した。
トイレを済ませたあと、その控室にいる男性のアテンダントの男性に自分の思うままを恐る恐る伝える。
「ビールください」
男性はその壁のカートを引出し缶を差し出してくれた。
マジですか!!
ありがとうございます!!!
ビールお替り成功。席にもどって晩酌をはじめるきっとこれが最後だ。
夜の飛行はこんな感じ。夜の雲海を見たのは初めてだった。(右下にあるオレンジの粒は窓に写り込んだ座席付属のリモコンのランプ。)
やっぱりWi-Fiは有料なので通信はできない。ここに来るまでにもう一通り考えることも考え尽くした。張り詰めていたなにかが緩んでぼーっとする。夢を見たかもしれないが見たかどうか覚えていない。
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気がつくと窓の外に色がつき始めていた。寝落ちしていたことに気がついた。
夜明けだ。
きれいな色だなと思った
なかなか見ることのできない雲海上の夜明けに向けてシャッターを何度も切る。
明るくなった。
光が刺し始めて雲海に陰影がつき始める。
雲海がはっきり切れて次のゾーンに入る。
山岳地帯だ。
すごいなあ。山がいっぱい。
朝ごはんが配られる。
後ろは昨日の晩酌状態
山岳地帯が終わり、今度はさっきよりも荒々しい雲海が
雲が落ち着いて
農地のような場所が見えはじめた。
アルゼンチン。アメリカで見た農地とはまた少し違うのを感じる。
ここが、地球の裏側。ブエノスアイレスが近づいてきた。20時間ほとんど一日空にいた。
ダラスを飛び立ってからの窓の外動画
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